Mt. Holdsworth(マウント・ホーズワース)と聞いて、あれ?どこかで聞いたことがあると思ってDoCのウェブサイトで検索してみました。
なんとそこは、三年前にエマとマイケル(シェアハウスの元住人)が初めて連れて行ってくれた山でした。そこにまた登れるのだと思うとどきどきして大変。だって、そこはワシの人生を変えた場所だから、そこはワシの人生が始まった場所だから。いま中国に帰っているエマにすぐメールしました。「エマ!あの場所に戻るよ!」 ホーズワースの南側に立っているPowell Hut(パウェル山小屋)に泊まる予定で土曜日の朝に出発しました。今回は天気もあまりいい予報ではないのでサミットできるかもわからないし、サーキットを回るのは断念。 駐車場から登り始めて約三時間半、階段の連続で疲弊しきってようやく山小屋に到着。山道を歩いているときは全然思い出せなかったけど、最後の階段の連続は覚えてた…あれを見た瞬間、これ知ってる~~~~~!!!!三年前はサーキットを歩いたのを覚えていてなぜかパウェル山小屋より4キロほど北西に位置したジャンボ山小屋(Jumbo Hut)に泊まった記憶でした。しかし、パウェル山小屋に着いた瞬間、小屋の見た目とか構造とかトイレの位置とか見える景色とか、しかもここに泊まった覚えがありました。おかしい…あのとき一つ山小屋を通り越したはず…だってすごい落胆したから…まだ歩かなくてはいけないということに…。もともと記憶力は良くないほうなのでよくわかんないです!もしかしたら反対側から歩いたのか?でもその場合パウェルに泊まったなら二つ小屋を通り越しているはず。もうわからん!!とりあえず、尾根を歩いた時、黄金のタソックが風になびいてキレイだったけど、なんか岩を登らなくてはいけなくて超スリルで、階段は多くてつらいし、運動靴はツルツル滑るし、うわ~~!ってことだけは確か。そして、泊まった夜は寒くて、エマから借りた寝袋はペラペラだしほかの登山客たちのいびき合戦で全然眠れなくてシクシク泣いたってことも確か。それで、外にトイレしに行ったら向こうのほうにマスタートンという町の明かりが見えて星が満天でやばかったってことも。 という経験談ですが、今回はめっちゃ幸せに眠れました。なぜかセリーヌ・ディオンのタイタニックの歌をみんなで熱唱しながら夕ご飯を食べて、お腹いっぱいで寝袋に入って本を読んでいたらコテンと寝ていました。歯磨きしてないぞ!って思って飛び起きたときヘッドライトは着いたまま…電池もったいないことしたな… またすぐに眠りについて、朝方にもう寝られない!って目が覚めたとき誰一人としていびきをかいていないことに感動。やることもないし頑張って寝ようと目を閉じたらまたスヤスヤと寝始め、次に目覚めたらワシが最後でした。 エマに写真撮ってねって言われたけど、カメラも携帯も持っていってなかったので一枚も撮れなかったです。マウント・ホーズワースの山頂あたりには雪が残っていて、ちょっとだけおバカになりました。 日曜の朝にみんなで来た道を駐車場まで戻るとき、クラブの委員会のメンバーと一緒にいたんですが、またみんなおバカなことを始めて、ピクニックゲームで大盛り上がり。 ピクニックゲームとは、まず出題者がひとりとほかの人たちはプレイヤーで、出題者がGuess(ゲス、推測)を言います。例えばTomatoとしましょう、「I am going on a picnic, and I am bringing a tomato with me.(ぼくはピクニックに行きます、そしてトマトを持っていきます。)」それでプレイヤーたちは次々と思いつく単語を言います。もしキュウリを思いついたなら、「Can I bring a cucumber?(キュウリを持って行ってもいい?)」と言います。もしキュウリが出題者のルールに沿っていたなら、持ってきてもいい許可を得ることができます。そうやってこのゲームでは出題者の作ったルールを当てて遊びます。どんなルールでもいけます。出題のゲスがPool(プール)でルールがふたつ連続の文字がある単語ということなら、Beer(ビール)やBoots(ブーツ)、Paddle(パドル)、Heel(かかと)などが許可を得られます。そうやってほかのプレイヤーが持ってきていいものを当てるごとにだんだんわかってきます。 このゲームなかなか楽しいしおもしろいのです。帰り道、ジェイムズのお題が「グレッグ(委員会メンバー)」でした。それでみんな彼に関連したいろんな単語を言っていったのですが、しばらくだれもルールが解けないのです。そこでジェイムズは「Wako can bring Holly, but Candy can't bring Holly.(ワコはホリーを連れてきていいけど、キャンディーちゃんはホリーちゃんを連れてこれない。)」となんとも謎解きなヒントをくださいました。それでみんな、俺は?私は?って聞き始めるのですが、たぶん誰もキャンディーちゃんを連れてくることはできないみたいなのです。そしてジェイムズが作ったルールはなんと「You can bring anything except Candy!(キャンディーちゃんだけが来れない。)」 そうやってワイワイしているとあっという間に駐車場に戻ってきました。思ったよりも天気は崩れなかったし、とっても楽しい登山だったし、最高でした!
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カワカワ湾(Kawakawa Bay)というところに大学のアルパインクラブのクライミング講習の教える側として行きました。 妹もウェリントンから遊びに来ていたので連れて行きました。楽しんでくれたみたいでよかった。 キャンプも初めて、クライミングも初めて、泊まりのハイキングも初めてという妹ですが、初めてアブに刺されて可哀そうでした。ワシは年間三分の一以上を山で過ごしてきたけどまだ刺されたことがないです。同じテントの中にいたのに刺されたのは妹でした。 なんか、「痛ッ!え!痛い!痛い痛い痛い痛い!」って急に暴れ出して可哀そうでした。 講習は初心者を教えないといけないから自分が登る機会は全然なかったです。 初めてのカワカワベイ、通称K-ベイ。タウポから車で約30分のキンロック(Kinloch)という湖畔の町から10キロのハイクインでタウポ湖の湾、カワカワベイに着きます。とっても楽ちんのハイキングで、マウンテンバイクにも人気。湖ではカヤックもできる。K-ベイはビーチになっているから、まったりできるし、泳ぐこともできる。この日もかなりのクライマーが来ていた。オークランド大学のクライミング部もチームをいくつか組んでいた。
この週末初めてわしはリードクライミングをしました。トップロープとは違って落ちるときの距離がでかいし、恐怖は比にならん。まずは14とかから始めて、16、17と上げていって、18か19まで挑戦したけど、これは怖くて断念した。懸垂一回もまともにできないのはクライマーとしての恥というか…クライマーって呼んでもいけない域ですな。 クライミングの難点はレベルの近いパートナーが必要だということ。ひとりでクライミングはできない。そこがハイキングとの違いだと思う。心底一緒にクライミングやってくれる友達が欲しい。とりあえずインドアジムでもう少し登れるようになってからかな。 (更新11月) もう半年も前のことですが、南のほうのマウント・ソマーでクライミングの講習に行ってきたんですよ。四月の学期の中間休み、こっちではイースターと被るのでイースターホリデーと呼びます。 わしが住んでる北島から部長のジェームズの車でウェリントンまで早朝ドライブ。そこからフェリーに乗って南島へ。また車に乗り込んで、半日かけてクライストチャーチよりも南へ向かう。途中でご飯食べたり、熱唱したり、ふざけたり。わしは酔う要注意人物なので、助手席に座らせてもらい、運転しないと酔うジェームズのテンションをキープするために彼に合わせて持ち合わせる全ての力を注ぐ。 後部座席のシャーが「今日朝四時半に出発したのに、そのエネルギーの意味がわからん」と。 ですよね、わしもわからん。 今回のこの旅はクラブのためのこクライミング講習で、これからハイキングだけじゃなくてもっとクライミングにも力を入れていきたい部長ジェームズが、四人の部員をちゃんとしたインストラクターとして確保したいとのことで練った計画。 正直、わしはクライミングを始めてまだ二ヶ月しか経ってない未熟クライマーだったので、講習代もクラブから出るのに相応しいメンバーであるのか不安でした。だけど他に行ける人もいなくて、ジェームズはわしに来てほしいみたいで、結構プレッシャーも必要ないのに感じていました。 クライストチャーチの下の方のなんとかっていう町に夜8時とかに到着して、講習指導してくれるアレンと会いました。指とか短い太いソーセージみたいで、猫背で、華奢で、うわ〜めっちゃ典型的なクライマー!って感じの人でした。ざっと打ち合わせをして、次の日の朝7時にマウント・ソマーの入り口で落ち合うことに。 その夜はよくわからんところのタダのキャンプサイトで一夜を過ごしました。ちょう疲れてて眠くてテント設営が面倒くさいのなんの。 次の日の朝も早くに起きて、車の中で朝ごはんを食べながら約束の場所へ向かう。 クライミングは三つ種類があって、最も一般的なのがスポーツクライミングといって、すでにボルトが打ち込んである岩とルートを選んでカラビナを掛けロープを通すのを同時に行いながら登っていくもの。たぶんスポーツしか登ったことがないクライマーがほとんどだと思う。インドアジムとかでもできるし。もう一つは、トラディショナルクライミング、略トラッド。トラッドはボルトが打たれていない崖を登るためのクライミング方法。昔はボルトなんかないルートがほとんどだったので、クライミングの源となるクライミング方です。だからトラディショナル(伝統的な)という名前が付いています。使用する装備は、キャムとナットとカラビナです。キャムはレバーを引っ張ると扇型の歯車みたいなのが縮こまり、その縮こまった状態で岩の隙間に挟みレバーを離すと扇が広がり固定してくれる仕組みです。ナットは台形の形をした金属です。頭の狭い方から隙間に挿入し、体重がかかる角度に引っ張ることで広がっているお尻が突っかかり、固定されるようにします。ちゃんとした隙間と、ちゃんとしか大きさのもの、キャムかナットを選ぶか、などトラッドは考えることが多いです。いろいろ合うものを試してる間も岩にしがみついてなくてはいけないのでつらいです。でもガッチリ決まったときの気持ち良さは半端ない。こっちではそういうのを「ボマー!」と言います。あともう一つのクライミングはフリーソロです。これは狂人しかやりません。ロープなしで登るやつで、過去に落ちて死ぬ運命になったプロクライマーがたくさんいます。クライマーとしてはたぶん最高地点です。精神と身体の究極の境地。一つのエラーが死に導く。アレックス・ホーノルドという世界一のクライマーがヨセミテのエルキャップでフリーソロを成し遂げました。彼はそこをロープで一年で50回以上登り、三千手以上を覚えてフリーソロに挑みました。3時間56分、地上から1000メートル近くを彼は登り切りました。まじアンビリーバボですよ。 この講習ではそんなクレージーなことはしませんが、トラッドを習うことに。あとはセフルレスキューとか、ロープ術とか。 四日間の講習で新しい境地に踏み入った感じがしたし、トラッドの装備はバカ高価だからまだ手を出せるようなものじゃないけど、ほんとうにいい機会をもらえたと思います。スポーツクライミングの基礎もおさらいできて、セルフレスキューもためになった。まだまだクライミングインストラクターとしては全く自信がないけど、これから経験を積んで、強くなって、いろんな人ともっとたくさんクライミングに行きたいです。 今日のメッセージはつまり、もっとクライミングしたい!でやんす。 |