Bush Ball(藪パーティー)というのに行ってきました。正直全然乗り気じゃなかったんです。エマから紹介された70歳近いマイクというおじいさんと一緒に山に入る予定だったのですが、天気が良くないということでやめにやって、藪パーティーと言っても一応山なのでしょうがなく参加することにしたのです。お天気はまあまあ。ときどき小雨になったり止んだり。でも虹がよく見えました。雨とわかっていたのでカメラはお留守番。最近カメラマン頑張ってないです。駐車場に着いてから、先日氷の上を一緒に歩いたザック君と会い、よぅ久しぶりだねと話しました。今回のためにテントを貸したはずのデブがいないのは気になっていました。しばらくしてワシのテントがなぜかザック君に渡っていると判明。ええ、わしの承諾なしにデブは又貸ししていたのです。信用していただけにかなり残念に思いました。ザック君はいいやつなのでこのまま借りててもいいのだろうかと謝ってきたのですが、お前のせいじゃないので使ってくれていいよと伝えました。帰ったらデブには説教だな。そうして出発。
テ・プイア・トラックというモハカ川沿いのトラックをだらだら行きます。
みなさんはここからが本番。ワインにウォッカにウィスキーにビールにサイダーにいっぱいリュックに入ってるもんね。わしはそれには参加しません。だって飲めないもの。ていうか飲みたくないし。みんなはこれより40分ほど先にある天然温泉付きキャンプ場に向かいました。わしは村上春樹の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読み始めました。村上春樹はなんか、表現がくどいときがあるけど、ちょっといつもさみしい感じがあるのがいいなと思います。わしは小説は主人公に完璧に感情移入して読むので、主人公の多崎つくるが小説を読まないと言及されたときにめっちゃ混乱しました。 夜7時半ぐらいになって読書も飽きたしみんなのプールに行ってみようと、真っ暗闇のなか一人で歩きだしました。ちょっと怖かった。で、着いてみたら、なんか思ってたのと違うんだけど。なんかみんな裸みたいになってるし?わし、そもそも水着持ってきてないし。てか、そのちっちゃい枠に何人入ってるの?てか、なんであなたその女の子の体べたべた撫でまわしてるの?ゲイじゃないの?なんであなたその人の膝の上に乗ってるの?え、待って、理解が追い付かない。なんでわしこんなにたくさん服着てるの?おかしいのわし?いやいや。待て待て、早まるな。とりあえず犬を撫でておこう。犬、犬、犬…。そうやって15分ほど犬を撫でくりまわして、帰りました。馬鹿みたいでしょう。場違い感半端なかった(爆笑)帰って「多崎つくる」にまた戻りました。それで9時ぐらいに寝ました。 日曜の朝、9時前にロッジ(いつもはハットというのですがたまにロッジと突然変異が起きたりします)を出発して、みんなと違うルートで駐車場に戻ることにしました。地図には3時間半から4時間のコースと。みんなは13時に駐車場に戻る予定と昨日言ってたし、たぶんわしも13時ちょうどに着くだろう。 ロッジからまずは500メートルの直球の登り。楽しいね。ちょうど一時間で終わった。
この動画の場所はてっぺんではないんですが、一番開けてる場所でした。雨の日だと粘土質の土が滑って大変だろうなあ。雨降ってないこの日でも何回か滑りました。 そうそう、それでたぶん歩き始めて一時間半ぐらいのときだと思うんですが、なんか記憶を失って。まじで。いや、まじ。気が付いたら、ふつうに歩いてるんですけど、なんか、アレ?!みたいな…!いまわし意識飛んでた!てきな。説明するの難しい~!とりあえずですね、なんか歩きながら気絶してました。記憶が飛ぶことのなにが怖いかというと、迷ったときに自分が歩いた道を覚えていないから引き返せない問題が浮上してくることですね。テ・アラロア歩いてるときに何度がありました…あのとき登りが楽しくてしょうがなくて、たぶんめっちゃ酸欠だったんじゃないかしら。それで記憶飛んで、気付いたらロストしてて、来た道がわからなくて、二時間山の中をさまよいました。あー、あれは怖かった。でも今回はロストする前に我に返ったのでよかったです。 そのままがんがんちょっと小走りで進むと、あれま2時間半で出てきてしまった。道路に出た所で待ってても暇だし、みんなの車が泊めてある上の駐車場まで3キロほどをまた歩きました(走りました)。それからみんなが出てくるまで2時間半待ちました。わしはエネルギーを消費すると凄く体温が下がって凍えるほど寒くなる体質みたいなのですが、待ってる間の二時間半の寒さは南極並み。それに砂糖系の食べ物を持ってきてなかったので、全然体温が上がらないし、エネルギーに変換されるのに時間かかるしで、どんどん眠くなってきたのでベンチで横になって寝てしまいました。そうしたら余計体温が下がって死ぬかと思った。ようやくみんなが出てきたとき、砂糖を徴収し回りました。 さて、わしらのスウィートホーム、パーマストンノースは3時間先。途中でお腹が空いてマクドナルド(たぶん数年振りぐらい)に寄ると、なんとほかの車も来るわ来るわ。わしはフィレオフィッシュを頼んだんですが、6ドル10セント(500円ぐらい?)はらって直径5センチのものがでてきたときはマクドナルドってこんなに高かったっけ?!びっくりした~。 無事におうちに帰れました。がしかし、車の中で聞いたこと、「あのあとみんなべろべろになって素っ裸になったんだよな~!!!ジェイムズは誰かとセックスしたみたいだけど、思ったよりみんな健全で裏切られたぜ~!!!」 まあ、みなさん大学生ですしね。避妊だけはするように。楽しいセックスを両者ともにどうぞ楽しんでくださいな。あ、わしはどうかって?いや、33歳の「多崎つくる」なんで、お気になさらずに。では、また来週。
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去年の無念を晴らしに今年もルアペフ山にやってきました。 はい!結論、登頂、しました!!! でも、メインの登頂は2700メートルぐらい?ですが、いくつもあるピークのうちのひとつクレーターレイクの頂(2615メートル)に辿り着けました。 金曜日の夜、バイトが終わってから出発して車で約二時間北上。Massey University Alpine Club Hut (マッセー大学アルパインクラブ山小屋)で一晩過ごし、土曜の朝7時半に出発。みんなでぞろぞろ上を目指しました。 相乗りのしていたインド人のデブ(Dev)って言う名前の女の子が、登り早々遅れ気味に。息も上がってて、後方を歩くワシにちょっと待ってくれないかと引き止めるわけです。まじか、ってかんじなんですか、なんせとーーーっても身体が細いので筋肉も体力もないんだろうなぁ。 これ以上合わせられないと思っていたところ、トム(犬顔筋肉マン)が上から声をかけてくれて、バトンタッチそして解放されました。ここからは無言の登りです。 まだまだ登ります。スキー場を。 そう、ここはオフシーズンのスキー場。リフトの柱がバンバン見えます。ルアペフ山攻略の一番レベルが低いルートです。それでも山道はないし、目と経験と感覚でルートを導きます。ルアペフ山は活火山なので岩だらけです。だいたい岩の上をのしのしと歩きます。 マウントルアペフはニュージーランドの北島で一番高い山だから、国内最高峰のマウントクック(3600あるかないか)ぐらいの標高があると思い込んでかなりスピードも体力もセーブしながら進んでいたんですが、ゴールが見えてから2600ちょっとしかないと知り、不完全燃焼な気分でした。 ここからは二つのグループに分かれます。ジェイムズ率いる侵略者グループと下山グループ。ワシは五人の侵略者のうちのひとりです。 メンバーは、ジェイムズ/クラブ部長、マット/精神年齢10歳の最年長、ザック/アメリカからの交換留学生、マチュー/PhDやってるフランス人、ワシ/唯一の黄色人種ですこんにちは。まじでアジア人いないんです。 侵略者たちはこの後、一番高い頂きに登るというミッションを事前に立てていたのですが、アプローチがロープなしでは厳しい状況だったので探検に変更。山をトラバースして反対側に位置する山小屋に徒歩で帰るということで同意。 去年のアイスクライミングの講習を生かせる! ザクザク進んで気づく。めちゃくちゃ足場が悪い。雪じゃなくて氷。アイゼンがバリバリと氷を割っていくかんじでした。 そういうことです。20か30メートル滑りました。 足を踏み外した時は一瞬でゴーンって身体が打ち付けられて、落ちてるときはどうしようもなかったです。ただ止まるのを待つ。アイザックを使うべきだったんですが、転けた瞬間にパニックで手放してしまって、ほんとバカです。絶対にやっちゃいけないことです。ほんとに。死ななくてよかったです。もしすごい鋭い氷とか岩とか崖があったらどうなってかわかりません。今回は手が氷で切れたぐらいで済みました。ただの幸運です。ほんとに。 痛みはなかったです。アドレナリンで手がブルブル震えて、血がボトボト垂れながら、前にトマト缶で指を切ったときに見た目で深さの程度がわかるようになっていたので、深い傷ではないとも判断できました。 ジェイムズが応急処置をしてくれている途中、マチューも滑落してきました。彼はセルフレスキューのスキルを使って停止したのですが、半ズボンだったので膝が摩擦でドロドロになりました。これ以上進める自信がないので、ワシとマチューは二人で来た道を帰ることにしました。 何回か詰んだ状況に直面しながらも、ふたりで無事に血だらけで下山できました。 そのころ、ジェイムズ一行はいっぱい楽しんだみたいです。写真を拝借してきたのでどうぞお楽しみあれ。 羨ましい限りです。強くなりたい。もっと経験を積みたい。でも焦らず少しずつ確実にやっていきます。 この日の夜はみんな飲み狂い踊り狂いました。ワシは飲むとしんどくなるので今回もシラフで酔っ払いたちに混じって踊りました。よく飲まないでやってられるね!みたいなこと言われましたが、全然いけちゃいます。 7時ごろからどんちゃんやり始めて、11時半ごろにワシは燃料切れに。みんながまだドタバタやってるのを寝袋に入って見てたら寝てしまい気付けば朝でした。大丈夫、歯は事前に磨いてます。 日曜の朝起きると、ジェイムズとザックが「昨日の夜、気付いたらワコが死んだように寝ててやばかったよ」と。変な顔して寝てたかな…… 変な夢は見た気がする。 結論、素晴らしい週末でした。おしまい。 |